初心者の投資に最もオススメなのが投資信託です。今回は投資信託のしくみやメリット、デメリットについてお話ししていきたいと思います。
投資信託とは
投資信託のしくみ
投資信託とは、複数の投資者から資産を販売会社が預かり、投資者の代わりに運用を行う投資方法です。
投資者はまず販売会社から投資信託を購入します。投資信託を販売しているのは、証券会社や銀行、郵便局などがあります。販売会社は、投資者から集めた資金を運用するのですが、運用には運用会社のファンドマネージャーが指示を出します。運用で売買するのは、主に株、債券、不動産、金などの金融商品になります。
投資信託は闇雲に取引をするわけではなく、運用の方針が商品毎に決まっており、日本株のみで運用する商品や、株と債券を50%ずつ保有する商品など、多くの種類があり、どの投資信託を選択するかが重要になります。
投資信託の値段は、基準価額というもので決められています。運用により資産が増えれば基準価額も上がり、資産が減れば基準価額は下がります。基準価額は、証券取引所が終了する15時に価格が決まり、それまでに申し込みされた売買が成立します。買うときも売るときも値段は基準価額で取引する事になりますので、買った時よりも売る時に運用により基準価格が上がっていれば利益が出て、逆に基準価額が下がっていれば損失が出る、ということになります。
投資信託のメリット
少額から投資が可能
株を購入しようと思ったら最低でも5万円以上、銘柄によっては数百万円が必要な場合もありますが、投資信託は100円から購入できる商品が多く、手軽に始めることが可能です。
分散投資が容易
投資信託は、大勢の投資家の資金を集めて運用するため、複数の銘柄の株や不動産などを一度に購入し、リスクを分散させることが可能です。また、各投資信託は投資の方針を打ち出しているので、主にどのような銘柄に投資するか、なども購入前にわかるようになっています。
最初はちょっとした値動きが気になってすぐ売りたくなったりするけど、その時にどういう気持ちになるかを体験して欲しいんだ
慣れてきたら金額を増やしていこう
投資信託のデメリット
手数料がかかる
投資信託には3つの手数料がかかる場合があります。一つは購入時の手数料、もう一つは解約時(売る時)の手数料、そして最後に信託報酬です。
購入時や解約時の手数料はかからない商品も多くあり、それらはノーロードファンドと呼ばれます。ノーロードファンドは手数料がかからないため、必要な時に必要額下ろす、といった銀行預金に近い運用が可能です。
信託報酬とは、運用中にかかる手数料のようなものです。報酬という名前ではありますが、多くの投資信託では運用により利益が出ようが損失が出ようが、総資産額の何パーセントかを販売会社に支払う必要があります。(基準価額から天引きされます。)
また、信託報酬を利益が出た時に利益のうち何%かを報酬として支払う方式もあり、それらは成果報酬型と呼ばれます。しかし、成果報酬型でも、管理手数料は取られることが多いです。
手数料等がかからない商品が出てきたのは企業努力や社会の風潮によるところも多いけど、売買が多かったり、ファンドマネージャーの裁量で取引する投資信託などは人件費がどうしてもかかるから手数料が高くなる傾向があるんだ
粗悪な商品も多い
残念ながら、投資信託の中には購入してはいけない粗悪な商品が数多く存在します。投資信託は投資の初心者や高齢者などでも手軽に購入できる商品です。銀行の窓口などで投資信託を勧められたり、ポスターなどで宣伝しているのを見たことが一度くらいあるでしょうか。
そこで取り扱われている商品が全て悪いとは言いませんが、購入者の事を全く考えていない、販売会社の売り上げのためにあるような商品があるのも事実です。
商品をよく見極めて、どのような商品を買って運用する信託なのか、手数料は適切か、などから判断する必要があります。
毎月お金が貰えた方が投資してる実感もあるし、嬉しいんだけど、よくないの?
投資では複利効果を狙うのがいいんだけど、分配金で税金として取られるとその分複利効果は減ってしまうからね
分配金を出すよりも、利益をそのまま基準価額に反映してくれた方が効率がいいんだよ
投資に詳しくない人からすると、毎月配当金が貰えるのは魅力的に映るんだ
そういう商品は販売会社が手数料で儲ける仕組みになってることが多いね
ただ、毎月分配金が出るのが絶対に悪い、と言ってるわけじゃなくて、その辺も加味して購入の判断をしてほしいと思ってるんだ
ETF
投資信託の一種として、ETFと呼ばれる商品があります。
ETFとは
ETFは、Exchange Traded Fundの略称で、日本語では上場投資信託と言います。
上場とは、証券取引所で売買が可能になることを言います。先ほどの投資信託との違いは、基準価額を用いた売買ではなく、株価のように価格が証券取引所でリアルタイムに変動するという特徴があります。
ETFの特徴
投資信託との違いは、1株単位での購入が必要な事と、運営会社が直接展開しているので、一般の投資信託よりも手数料が安いことが多いことが挙げられます。
個別株のように1株単位での購入が必要なため、一般的な投資信託のように一円単位での購入は不可能で、銘柄毎に価格は変わりますが、最低1万円程度必要なことが多いです。
例えば全米の株をまとめたVTIとか、米国の債券をまとめたETFのBNDとかがあるよ
まとめ
投資信託は、運用を委託することで、手間がかからずに行える資産運用の一種です。少額から投資が可能で、分散性に優れていることなどから、サラリーマンをはじめとした資産運用に時間をかけられない人に向いている投資方法と言えます。